「武見厚労相が新型コロナ以外の風邪も『指定感染症5類』に引き上げようと考えている」というニュースに対するカイジロウさん、基礎医さんの見解を昨日掲載いたしました。
https://www.gosen-dojo.com/blog/48656/
今日はそれに関連して、ukiさんから寄せられた、実際の医療現場の状況から思うことをご紹介します。
空気が味方する皇統問題は、実はボリュームがたいへん小さいへぼ男系カルトが破壊されれば、空気のままに物事が一気に動く仕組みだと考えています。しかし、医療全体に関しては、権威主義や生命至上主義に基づく国民の信仰がまだまだ根深い状態です。
今回のARIの5類化の処置で、総じて「風邪というにはちょっとしんどいかなレベルのインフル的な病気に対して、今現在病院で行っていること」が普通になるので、
・感染対策がルーチンになり、手洗い・アルコール消毒に加え、”アイシールド、フェースシールド、時にエプロン”という激ダサアイテムが常備される。感染者が増えれば検査しまくって隔離対応。
・感染者数の発表とともに、治療薬やワクチンの宣伝がテレビや病院でなされる。そこにお金が流れる。
になるでしょうが、それらはすべて科学的に無意味だとしても、「感染怖がるべし」というカルトの要請に根差したものであり、すぐには変わらない。
このため、「発熱したら検査しろ。感染者は勤務不可(今のインフル同様)、学級閉鎖」という空気が今年の冬にまたやって来る可能性は十分あり、個人がその空気にどう対処するかは現実に問題になりそうです。
しかし、この医療界のイカれた感染対策については、夏の今は空気の綻びが見え、日本人の大多数の感覚と医療者の距離が開いてきている印象があります。
例えば、
・総合病院内で、「マスクをお願いします」と掲示があるのに、去年までは皆無だったノーマスクでうろつく患者さんがちらほら出てきた。つまり、病院スタッフがスルーしている。私の診察室にも普通に入ってくる人もいます。
・私が職場でマスク外して、発熱患者さん(マスク付きが普通)を運んでくる救急隊や看護師さんにも「意味ないししんどいですよね、マスク」と笑顔で説明したりしても何も起きない(以前はあからさまに発狂されたり、睨まれたりしたw)。
これらの現象は、日本人らしく空気や権威を味方にしていたからこそ医療スタッフは自信をもって対応できていたのに、「今の大多数の空気」を読んで、非難を躊躇うようになったのが一因でしょう。実際に病院へのクレームも少数ながら増えているのかもしれません。彼ら医療スタッフは別に理屈を理解しているわけではないけど、ちょっと不利になってきた空気は感じている。信仰が根深い医療界で、理屈が届く人間の絶対数は今後もそれほど増えないし、それを過度に期待するのは現実的ではありません。が、ここは突きどころです。
まだまだ空気は完全に味方ではないものの、綻びがないか注意深く観察しつつ、都度「そろそろしんどいことはやめて、いい加減にいろいろ楽しみたい。」と感じている層に届く言葉、行動を各々が考えながら、全体主義の再来に備えていくしかないのではないでしょうか。
例えば、まずは「風邪ひいたぐらいならできるだけ検査も病院も控える。行かざるを得なくなったときは”権威も医者の理屈も信用ならん”という雰囲気でぼそっと文句を言ったり、表情に出す。」が、内部の人間としてはお勧めです。複数の声があればその後ろの空気を感じます。ぜひ「感染対策にイラついているサイレントマジョリティが後ろにいる」という空気を醸しつつ、冬が来る前に我々医療者をどんどん押しつぶしてほしいです。
結局のところ、医療の現場も「空気」が最も強いもので、いかに空気を作るかで決まるということになるようですね。
世間一般やマスコミではもうずいぶん「コロナ、もういいんじゃね?」の空気が強くなった気がしますが、医療現場は閉じた世界の中でまだコロナ脳の空気が強いということであれば、外から違う空気を吹き込んでいくしかないのでしょう。